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第36回 全国野生生物保護実績発表大会

平成13年 12月2日(日) 東京都国立科学博物館2F講堂にて開催

日本鳥類保護連盟会長褒状 受賞

過去の全国野生生物保護実績大会

昭和63年度  第23回全国野生生物保護実績発表大会
         環境庁自然保護局長賞 受賞

平成7年度   第30回全国野生生物保護実績発表大会
         林野庁官長賞 受賞

 

大切にしよう宮崎の自然~地域に広げようみんなの愛鳥活動~

愛知県額田郡額田町立宮崎小学校
発表者:愛知県額田郡額田町立宮崎小学校
〈発表者:11名〉

1.はじめに
宮崎小学校は、愛知県のほぼ中央部、 額田町の東部にある標高789Mの本宮山のふもとにある全校児童59名のへき地小規模校である。 近くには本宮山県立自然公園があり、年間を通して56種類もの野鳥が観察されている。また、 山里ではシカやサルの声やアオバズクの声も身近に聞くことができる。
 私たちの学校は、昭和49年に愛鳥モデル校に指定されて以来、先輩たちの愛鳥活動を受け継ぎ、宮崎の自然や生き物 (野鳥を中心に)の保護活動を続けてきている。

2.愛鳥活動の3つの柱
私たちの野生生物保護活動は、愛鳥活動を中心として、「知る活動」「守る活動」「広げる活動」 の3つの活動を柱に年間の活動をすすめている。
知る活動では、親子探鳥会、自然観察会の開催、校内放送や愛鳥ビデオ、愛鳥文庫の利用、調査・アンケート活動、 探鳥会に向けての野鳥のしおり作成、ききなしコンクールなどを実施している。
守る活動では、カラ類用巣箱の架設、営巣調査と資料づくり、給餌台の架設と給餌活動、傷ついた野鳥や野生生物の保護、 バードセーバーの制作と取り付けなどを実施している。
広げる活動では、愛鳥新聞と学校新聞の発行、弘法山整備と弘法山バードテーリングの開催、「愛鳥コーナー」 の設置などを実施している。

3.宮崎の自然保護活動の広がり
私たちの学校には、時々傷ついた野鳥や野生生物が保護されてくる。そうした生物を私たちで世話をして自然に帰す努力もしている。
 本年度は、地元の方などから届けられた伝書バト、シジュウカラの雛、キジの卵などや児童が見つけてきたツバメ、 スズメなどを保護してきた。帰すことに成功したものもあれば、残念ながら死を見守るという経験も積んできた。 これらの保護活動を全校児童や地元の方々に「愛鳥新聞」や校内放送、校内掲示などで紹介している。その結果、 地域にも野鳥の保護活動を行っていることが浸透し、そのため、傷ついた野鳥などのことをすぐに連絡してもらえるようになった。 このことが活動の広がりであると思う。学校に届けられた野鳥の世話をする中で、子どもたちはさらに野鳥を大切にしなくては、 という気持ちを強くしている。

4.本年度の活動実践
①弘法山『宮小自然観察の森』を受け継いで
 整備されたこの森を、野鳥観察や巣箱の架設はもちろんのこと、もう少し幅を広げて、四季折々の草花、野草、樹木やその実、 野生生物(ムササビやリス、シカ等)の観察に活用してきた。 学校全体での自然観察会だけでなく各学級の授業の中でも積極的に弘法山に足を運び、よき学びの場になっている。バードハウス、 見晴台と野鳥観察の拠点はできたが、道には石がごろごろして歩きにくいところがあったり、落ち葉で滑りやすかったり、 弘法山の存在がまだいろいろな人たちに知られていない、という状況が見られた。そこで、道を整備して歩きやすくする。 弘法山のことをもっと知ってもらうために、コース地図を作って地域の人に配布する。 もっとたくさんの人に知ってもらうために学校のホームページにのせよう。 弘法山の良さや楽しさを知ってもらうためにオリエンテーリングをしよう。ということになり、作業をスタートさせ、実行した。
②親子探鳥会への取り組み
一昨年から、“鳥を見つける目標を”と考えてメイン鳥を決めている。今年度も、私たちが「野鳥博士」 と呼ぶ学区在住の菅沼さんにアドバイスいただきながら、 昨年の様子や反省をから見つけやすい鳥を見直して15種類のメイン鳥を決め、探鳥会のしおりを作成した。一週間前から毎日、 野鳥のビデオを校内放送で流し、全校の子に鳴き声と映像でメイン鳥に親しんでもらった。また、メイン鳥の姿や色に、 より親しんでもらおうと、探鳥会の冊子をぬり絵ができる形にした。 当日は愛鳥委員と6年生によるメイン鳥クイズを行って意欲を高め、19種類の鳥を見ることができた。
③カラ類用巣箱の架設と調査観察活動
 本校の野鳥保護活動の中心は,カラ類用巣箱の設置と観察活動で、三地区に例年30個架設している。 今年も3月に架設した巣箱の利用状況を7月に調査した。昨年度の最終調査と今年度の中間調査時点での営巣状況をまとめてみると、 営巣率は約4割であった。来年度は分析した条件に当てはめて巣箱を架設して,カラ類の分布について考えていきたい。
④飼い主の元に無事帰って!伝書バトのハト吉子
 春休み中、学区内で、傷ついたハトがいるという連絡を受け、引き取った。体力的に弱っており、食べる力もそれほどなく、 次の日までもつかな、という感じで翌日を迎えた。しかし、翌日から少しずつ元気を取り戻し、何とか春休みを乗り切った。毎日、 朝来たら必ず、真っ先に声をかけ、えさを与えたり、鳥のかごを掃除をしたりした。その結果、ハトは、 6年生の一員という感じにまでなった。この「ハト吉子」には、足環がついており、インターネットで調べると、 やっと飼い主の方と連絡がとれた。「別れるのは寂しいけど、これがハト吉子のためだよね。」と、 納得して飼い主のもとに送り出した。それから、2ヶ月半たった7月に手紙と元気になった「ハト吉子」の写真を送って頂いた。 子ども達は、「ハト吉子」の元気な様子を聞いて、 ほっとするとともに、これからも元気でがんばってほしいなあ、 という思いを強くした。今、子ども達は、お礼に届けられたオナガドリのひなの世話にがんばっている。
⑤地域の人に救われたツバメ「ピッチー」
 昨年の8月、5年生がツバメを保護した。最初、左側の羽根が短く、うまく飛べないようだった。その後、ツバメは、 餌をしっかり食べて、元気を取り戻していった。羽根のバランスが悪いため、うまく飛ぶことができない。とてもかわいく、 ずっと家にいてほしいな、という思いも出てきたが、本来は野生に戻すべきだから、何とか自然に帰さなくてはという思いも強く、 飛ぶ練習を始めた。なかなかうまくいかなかったが、手を動かしてやると飛べるようになった。今も「ピッチー」は、 自然に帰れる日を夢見てがんばっている。
⑥今年こそかえって!キジの卵
 親鳥を傷つけられたキジの卵が6月に届けられた。さっそく、6年生で孵卵器の中に入れ、様子を見た。そして二週間後。 卵が割れて孵卵器の中でひなが歩いていた。子どもたちは歓声をあげ、ひなの誕生を喜び合った。6年生だけでなく、 他の学年の子たちも一斉に見に来た。そして、ここからいよいよ6年生のキジの世話がスタート。絶対、成鳥にさせて、 自然に帰すぞとどの子もやる気に満ちあふれていた。夏休みを乗り越え、3羽の雛はかなりの大きさまで成長した。そんな時に、 小屋の金網が破られ、ひながすべていなくなっていた。子どもたちのショックは大きかった。何が原因かわからないが、 ひなは無事に自然に帰ってくれたものと信じている。

5.明日に向かって
本年度、「弘法山をみんなの山にしよう」という活動の一つとして、弘法山を整備し、全校の子にもっと弘法山に親しんでもらおう、 ということで、「弘法山バードテーリング」を計画し、実行した。この活動が、 さらに地域の人たちやもっと他の人たちに広がっていくよう、働きかけたい。 最近、環境問題が叫ばれているが、宮崎には、 すばらしい自然がいっぱいある。親子探鳥会や自然観察会、愛鳥委員会の活動を今後も継続し、宮崎の自然を好きになり、 守っていこうとする心を育てていきたいと考えている。