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第31回 愛知県野生生物実績発表大会

平成13年8月 愛知県知事賞受賞

愛知県知事賞受賞は次の3校であった。

岡崎市立美合小学校  「輝け生田蛍」
額田町立宮崎小学校 「『大切にしよう宮崎の自然』~地域に広げよう みんなの愛鳥活動~」
岡崎市立東海中学校  「東海の自然を未来に―「カワバタモロコ」の保護活動を通して―」

平成13年8月13日(月) 愛知県知事賞を受賞 全国大会へ出場決定
平成13年12月2日(日) 第36回全国野生生物保護実績発表大会 出場

第31回 野生生物保護実績発表大会発表原稿
 
『大切にしよう宮崎の自然』~地域に広げよう みんなの愛鳥活動~

 

1 私たちの宮崎小学校は、愛知県のほぼ中央部、本宮山のふもとにある全校児童59名の学校です。
2 近くにはくらがり渓谷があり、恵まれた自然の中で、56種類もの野鳥を見ることができます。 アオバズクやアカショウビン、カジカ蛙の声を身近に聞くことができ、イノシシや鹿、サル、ムササビも学校近くで見られます。
3 宮崎小学校の野生生物保護活動は、愛鳥活動を中心として、「知る」「守る」「広げる」の三つの活動を柱に進めています。
4 「知る活動」では、親子探鳥会や自然観察会など観察を中心とした活動を行っています。また、 バードマンによる鳥情報ニュースや聞きなしコンクールなどを行っています。
5 バードマンについては、これまで一つしかなかったのですが、あまり利用されていない状況が続きました。そこで、 話し合った結果、もっと身近にやれるようにしようと各学年におくことにしました。
6 「守る活動」では、カラ類用巣箱を作り、春に巣箱かけを行い、その利用状況を調査したり、冬には、給餌台を作り、 校舎近くで給餌活動を行っています。
7 また、鳥が校舎にぶつからないようにバードセーバーを作ったり、傷ついた野鳥や野生生物の保護にも取り組んでいます。
8 「広げる活動」では、愛鳥新聞の発行、宮小自然観察の森の看板の補修、森を舞台にしたバードテーリングを行っています。 また、探鳥会や川掃除、自然観察会や巣箱づくりを親子で行ったり、校舎内に愛鳥コーナーを作ったりしています。
9 愛鳥モデル校28年目の伝統を受け継いだぼくたちは、昨年度の活動をさらに継続しながら、 地域に広げる活動に力を入れることにしました。
10 5月には、親子探鳥会を行いました。これは、全校を5つのグループに分けて、親子でバードウォッチングをする会です。 ところが、「実際に鳥を見たり、声を聞いても名前がわからなくて困る。」という声が上がっていました。そこで、愛鳥委員会では、 もっと具体的に全校の子に野鳥のことを知らせようと次のような工夫をしました。
11 まず、ぜひ見つけてほしい鳥を15種類、メイン鳥として決めることにしました。愛鳥委員会で話し合った後、 学区の野鳥博士である菅沼氏にご指導いただき、 この時期に地域で観察される鳥を今年のメイン鳥として選びました。
12 探鳥会前に校内放送を利用し、メイン鳥の鳴き声や姿、飛び方をビデオに編集して流したり、 野鳥の本から選んだ写真をパソコンで印刷して、愛鳥コーナーに紹介したりしました。
13 また、探鳥会当日に利用できる「探鳥会のしおり」を準備しました。メイン鳥15種類が親子で覚えてもらえるように、 メイン鳥に塗り絵ができるようにしたり、鳥の見分け方や鳴き声、いそうな場所を記しました。
14 探鳥会当日には、鳥の鳴き声クイズを行いました。積極的に手を挙げて、答える姿が見られ、クイズを楽しみながら、 メイン鳥の特徴を知ってもらうことができました。
15 探鳥会では、カワセミやオオルリなどメイン鳥を見つけるとともに、多くの鳥の鳴き声を聞くことができました。 探鳥会に向けて学習を積んだ私たちは、今まで以上に、鳥に対しての意識を高めることができました。そして、 学区の人たちにも探鳥会が定着してきており、とてもうれしく思いました。
16 次に、「宮小自然観察の森」における活動について発表します。この森は、 弘法山とも呼ばれ、 親子探鳥会の重要なコースの一つになっています。一昨年、山頂にはバードハウスが完成し、昨年、 中腹には弘法見晴台が完成しました。。
17 僕たちは弘法山にもっとみんなが親しんでもらうにはどうしたらいいか話し合いました。そして、弘法山を整備して、 全校だけでなく、地域の人たちを招待して弘法山の良さを知ってもらおう、ということになりました。
18 昨年の冬から整備がスタートしました。寒い中、一生懸命、じゃまな石をどかしたり、 滑りやすい落ち葉をはいたりしました。気持ちを込めて整備しただけに、終わったあとは満足感でいっぱいでした。
19 6年生になって、全校と地域を招待する計画を進めました。せっかく弘法山に招待するのだから、ゲームだけでなく、 バードウォッチングも行ってもらおう、ということで、名前も「弘法山バードテーリング」と名付けて準備をしました。
20 バードテーリングに向けて、一生懸命クイズを作ったり、ゲームを考えたりしました。絶対、 みんなが楽しんでもらえるようにしよう、と力を合わせて準備を進めました。
21 全校招待の当日。みんながとても楽しんでくれたようで、うれしかったです。ゲームだけでなく、 「初めてヤマガラを見れてうれしかった。」などという声も寄せられ、みんなが鳥に大きな関心をもってくれて、 やったかいがあったなあ、と思いました。
22 2学期には、ホームページで紹介するとともに、コース地図を地域に配ったり、この後、地域の人を招待した 「弘法山バードテーリング」を 計画しています。本当の意味で弘法山がみんなの山になってほしいと願っ ています。
23 では、次に野鳥の保護についてお話しします。宮崎小学校では、毎年、たくさんの野生生物を保護しています。地域では、 野鳥の保護をしている宮崎小学校ということが定着しており、今年もいろいろな野鳥などが届けられました。
23 3月の終わりに、学区の方から、「ハトが傷ついて、飛べそうにないので保護してもらえないか。」という電話が入り、 さっそく学校で保護することにしました。
24 羽根がぬけているところがあり、背中も傷ついていたので、心配していましたが、傷も徐々になおり、 元気を取り戻していきました。「ハト吉子」と名付け、みんなのアイドルとなりましたが、伝書鳩で持ち主がわかり、 無事に送り届けました。別れるのはさみしかったけど、「ハト吉子」のた め、と納得して手紙を添えて送り出しました。
25 7月になって元気になった「ハト吉子」の写真とお礼にと、オナガドリのひなを3羽いただきました。 がんばって育てようということで、夏休みから、6年生が交代で世話を続けています。
26 毎日えさや水をかえたり、ふんの始末をするのは大変です。でも、 オナガドリがうれしそうにえさを食べたりする様子を見ると、つかれもふっとんでしまいます。
27 今では、オナガドリも60センチぐらいになって、すくすくと育っています。尾も随分長くなってきて、 立派になってきました。飼い主の田内さんにも近況を報告したりして、交流を続けています。
28 昨年、傷ついて保護されたツバメが 、学区の家庭に届けられました。その人は、児童のいとこで、 宮崎の愛鳥活動を知って、届けられたそうです。
29 私の家に来たツバメの「ピッチー」は、羽根が傷ついていて、飛ぶことができませんでした。餌はよく食べるようになり、 だんだん大きくなりましたが、羽根がはえてはぬけ、の繰り返しでなかなか飛べるようになりませんでした。とてもかわいく、 我が家のアイドルとなっていたのですが、やはり自然の中で生活できればそれが一番いいと思うので、 何とか飛べるように練習しています。もう1年になりますが、「ピッチー」が大空に羽ばたける日を夢見ています。
30 反対に悲しいこともありました。学校に届けられたツバメ、スズメ、シジュウカラのひな、タヒバリなどは、最初、 元気に過ごしていたのですが、すぐに死んでしまいました。とてもショックでしたが、 改めて野鳥を保護することの難しさを思い知らされました。
31 6月22日に学区の保護者から、キジの卵が届けられました。知人が草刈り中に誤ってキジの母親を傷つけてしまい、 愛鳥活動をやっている宮崎小学校なら、と届けられたそうです。
31 キジの卵には、苦い思い出がありました。一昨年も届けられたのですが、その時はかえすことができなかったので、 今度こそ、という思いで孵卵器の中をのぞく毎日が続きました。
32 しかし、来る日も来る日も卵に変化は見られませんでした。でも、ぼくたちは、 卵がかえると信じて祈るような気持ちで見守り続けました。
33 そして、7月2日、6羽のひながすべてかえっているのを見つけ、みんなで飛び上がって喜びました。しかし、 体の小さかった2羽が1週間足らずで死んでしまいました。どうして、という思いが強かったのですが、 残りのひなを立派に育てようとみんなで誓いました。
34 ひなの名前を全校で考え、「キジ郎」「キジ子」「キキ」「ピー」の4つに決まりました。 全校の子もキジの成長を楽しみにしており、バッタなどの生き餌の確保に協力してくれました。夏休みになっても、 交代でひなの世話を続けました。ところが、2学期になってキジが突然いなくなっていました。金網が破れ、 近くには羽根が飛び散っていました。とても、ショックでした。何があったのかわからないけど、私たちは、 自然に帰ったと信じています。
35 その他にも、トビ、ウグイスなどを保護して、全校の前で無事に自然に帰すことができました。
36 これから冬には、学校裏山のサザンカにメジロがたくさん訪れます。また、 校舎前での冬の給餌活動も間もなくスタートします。
37 また、以前から学区で見られるムササビ、アオサギの姿が今年も確認され、この自然を守っていかなければ、 という思いを強くしています。
38 私たちは、いろいろな野鳥の保護・観察活動を通して、自然の中で生きていく野鳥の大変さを思い知らされ、 保護活動の難しさを体験しました。反対に、野鳥が自分たちの世話で回復・成長していく喜びも味わうことができました。
39 これから生きていくうえで、この経験がぼくたちにとって、かけがえのない財産になっていくと思います。
40 これからも、全校で取り組む愛鳥活動を継続し、宮崎の自然を大切にしながら、 地域に広げる愛鳥活動を進めていきたいと思います。そして、地域の人も野鳥にもっと親しみをもってもらい、 このすばらしい宮崎の自然を守っていこうと思います。